アニバーサリープログラム 2
周年記念として、過去の受賞作やこれまで映画祭に色々な形で関わって下さった監督、著名人の作品を中心とした特別プログラムを上映。20年に渡り映画祭を応援頂いているジョージ・ルーカス監督や2017年の審査員、大林宣彦監督の作品も上映します。
華麗なる晩餐Next Floor
豪華絢爛の晩餐会。美食を求める11人のゲストと召使たち。まるで虐殺のような、このグロテスクな晩餐で、発せられる唯一の言葉「Next Floor」。
ブラウスBlouse (Jam Films S)
男(大杉漣)は長年小さなクリーニング店を営んできた。ある夏、ひとりの若くて美しい女(小雪)が店を訪れる。手に一枚の白いブラウスを持って。そのブラウスにはワインの真っ赤なシミがついていた。「このシミ、落ちますでしょうか?」不安げに聞く女。「落ちますよ、おまかせください。」男は丁寧にそのシミを落とし、もと通り真っ白なブラウスを彼女のもとに返した。それ以来、しばしば女はそのブラウスだけを持って店を訪れるようになった。-まるで自分自身を託すかのように。男はただひたすら丁寧にブラウスを仕上げる。-彼女自身を扱うように。彼女がブラウスだけを持って店に来始めてから3年目の夏、男はある行動に出た。
(c)2004「Jam Films S」フィルムパートナーズ
泥棒Thief
台北の夜の屋台街を散歩するジェニー。彼氏の仕事が終わるまでの暇つぶしのはずが、ある見知らぬ女性に携帯を盗まれてしまう。
Complexe=微熱の波瑠あるいは悲しい饒舌ワルツに乗って葬列の散歩道Complexe=binetsuo hari aruiwa kanashii jozetsu warutsuni notte souretsuno sanpomichi
紀伊国屋ホールの第一回目の施しとして開催された「60秒フィルム・フェスティバル」に出品された作品。当時大林監督が暮らした祖師ヶ谷大蔵や成城学園の日常風景の中を、コマ撮り撮影によって前衛画家・岡美行が疾走する。この長いタイトルには、以降の大林映画につながるキーワードが込められている。すなわち、複雑な集合体「Complexe」、いろいろな価値観を散らかったおもちゃ箱のように饒舌に話す「悲しい饒舌」、それらがリズムに乗ってワルツのように流れ、そしてそのフィルムの中で生きている人々の姿も時が過ぎればなくなってしまうという意味を込めた「葬列」、しかしそれは決して暗いものではないことを表す「散歩道」である。
子犬売りますPuppies For Sale
少年はペットショップで足が不自由な犬と出会う。店員の反対を押し切ってまで犬を飼いたい少年にはある考えが。